マネックス証券FX PLUSの新機能「オートレール」のデメリット等を比較・検証します。

最初に結論を言うと、トラリピの「決済トレール」よりはマシですが、手数料が高い、損切りが多い等のデメリットがあるため稼ぐのは難しく、ループイフダンの方が優れています。
トレール機能をどうしても使いたいならオートレールで試してみるといいと思います。

●オートレールとは何か。
「オートレール」注文は、ループイフダンのように一定の値幅で複数の新規注文を発注し決済後にリピートさせる(同じ新規注文が発注される)のですが、それらの決済方法がトレール機能(トレール注文、トレーリングストップ)になっていることが主な特徴です。
 
トレール機能とは、(あらかじめ定めたレートで利食い決済させるのではなく)損切り注文のみを設定し、その決済レートを現在の為替レートの上昇幅に合わせてリアルタイムで自動修正するという機能です。
トレール機能とは

あらかじめ決済レートを決めておく場合だと、そのレートより高く急騰した時にその差だけ利益を取りこぼすことになるので、強い上昇相場ではトレール注文で決済させる方が利益が大きくなることがあります。
 
ただし、実際にはこういった都合のよい状況は少なく、損切りばかり発生するという最悪の状況に陥りやすいので、トレール機能を使うより普通にループイフダンをした方が有利です。

●オートレールの注文の仕方。
注文時に「設置方向(レートが「上」に行きそうか、「下」に行きそうか)」を選択して、「上」なら現在レートより上に複数の買い注文(「下」なら売り注文)を逆指値で発注します。
 
「上下」も選択でき(下図)、これだと現在レートの上下に買い注文だけを発注できます。(売りだけも可能) 
値幅やトレール幅を自由に入力できますが、細かい調整が出来ない等のデメリットもあり、下記で説明します。 

↓注文画面。 
オートレール注文方法

なお、特許出願中らしく、「決済トレール」やトラリピが自慢のマネースクウェア・ジャパン(M2J)などの他社に対抗しているようですが、トレール機能は以前から流行っていませんし、今後も流行ることはないと思います。

なお、マネースクウェア・ジャパン(M2J)は2017年1月20日に上場廃止となりました。

★★★ オートレールのメリット。

●トレール機能により値動き次第では利益が増える。
上記の通り、相場が急騰する場面では通常の決済方法よりも有利に約定することがあります。
単純に上昇を続けるトレンドがある時には利益が大きくなります。

●トレール機能をリピートできる。
手動でトレール機能が使えるFX業者は多いですが、それを自動で繰り返してくれる業者はトラリピの決済トレールくらいしかないので(使えない、儲からないから他社が参入しないのですが。 )、その機能にこだわる人にとってはメリットになり得ます。
 
ただし、実際はこれにより利益が増やせる状況は多くなく、これを使えば簡単に利益が増やせるというものではないので、そのような誇大広告に騙されないよう注意が必要です。

●新規注文の幅は自由。
新規注文の間隔(値幅)は7.8pip以上、トレール幅は0.1pipであれば自由に設定できます。
現在のレートや指定のレート(基準価格)に値幅をプラス・マイナスしたレートに発注できます。

ただし、設置本数が限られている等、細かいデメリットが多数あります(下記)。

↓注文画面。 
オートレール注文方法

↓上の設定で発注した注文一覧。
オートレール注文方法2
上では決済レートは表示されませんが、各新規注文レートからトレール幅を引いたところに損切り決済注文がされており、トレール機能によりそのレートが引き上げられれば利食いも可能です。

●トラリピの決済トレールより柔軟なトレール幅。
トラリピの決済トレールではトレール幅が20pipに固定されているというデメリットがありました。
オートレールではトレール幅は0.1pips以上の任意の数字に設定できるので、トラリピよりはマシだと思います。

●スプレッドは上々。ただし手数料高い。
ループイフダンと同じくドル円のスプレッドは2.0pipです。

ただし、1万通貨以上なら手数料無料ですが、1万通貨未満だと1000通貨あたり3pipもの手数料がかかるため実質コストが高く利益を圧迫します。

オートレールとループイフダン、トラリピ比較

●スワップは高め。ただしループイフダンの方が有利
アイネット証券と同様に、マネックス証券も「スワップポイントは【業界最高】水準!」と謳っています。
ですが、実際は下表の通りアイネット証券のループイフダンの方が有利です。
オートレールのスワップ比較

●1000通貨から取引可能。
ただし、1万通貨未満だと手数料3pipという仕様なので実際は1万通貨以上でないとコスト的に不利です。

●オートレール有効期限が設定できる。
これを使うメリットはほとんどないと思いますが、リピート系の注文では他社にはない固有の機能なので一応紹介しておきます。

●スマホ対応。
PC、タブレット、スマホに対応しています。

●発注が簡単?
マネックス証券はそう主張しているので一応書いておきますが、確かに発注するだけならそれほど難しくはないものの、勝つための設定を考えることが非常に難しいので(恐らく無理。ほとんどの人が損切り連発となり、マネックス証券だけが儲かることになります。)、簡単とは到底言えないと思います。

●ピラミッティングの要領で一時的に使うことは可能かも。
上昇相場の最中にレートが上がったところでさらに買いポジションを増やしていく「ピラミッティング」というテクニックがあります。
オートレールはピラミッティングのようなイメージで上昇相場において一時的に使うことは一応可能かもしれません。(長期放置には向かないです。)

ですが、ピラミッティングはそのタイミング、ポジションの大きさ等をその時の相場状況に合わせて調節する必要のある難しい技術です。
オートレールのように単純化したピラミッティングが成功する場面は少ないと思います。

なお、レンジ相場は言うまでもなくトレール機能がない方が有利であり、オートレールには向かないです。
オートレールは、ループイフダンやトラリピとは全く用途の異なるシステムであり、上昇相場で一時的に使うものだと考えた方がよさそうです。 

主なメリットは以上であり、トラリピよりはマシですがループイフダンに比べるとイマイチという印象です。
トレール機能を試してみたい人向けのシステムです。

★★★ オートレールのデメリット。

●損切りが多い。トータル損益がマイナスになりやすい。
新規注文からトリガー幅だけ下に損切り注文が設定される仕様です。
そのため、トリガー幅を小さくするとすぐに損切りされてしまいます。

トリガー幅を大きくすれば損切りされにくくなりますが、利食うのが大変になりリピートされる回数も小さくなってしまいます(下記)。
そのため、勝つための最適設定を考えるのが非常に難しく、負ける人が続出すると思います。

●リピート回数が減る。
決済されるまでに大きな値動きが必要となり決済回数(リピート回数)が減るため必ずしも利益が増えるとは限りません。
 
ループイフダンやトラリピのような連続注文機能では、例えば30pips上がったら決済させるのを繰り返すことで30pips値幅のレンジでも稼げるのが魅力ですが、オートレールでは30pipsの利益を得たい場合でも、さらに設定したトリガー幅(例えば10pips)だけさらに上昇した時に初めて30pip分の利益の決済注文が出される仕様なので、最低でも10+30=40pipsの値動きが必要となりリピートされにくくなります。

トリガー幅を小さくすれば細かく利食いできるようにはなるのですが、上記の通り損切り貧乏になってしまいます。

リピート回数が減ったことによる利益減をトレール機能による利益アップで補わなければならないのですが、オートレールの方が利益が大きくなるのは複数の決済レートを一気にまたぐような急騰時だけなので、オートレールが有利に働く機会はほとんどなく、普通にループイフダンを使う方が利益が大きくなります。

●注文数が最大11個だけ。
注文数が11と少ないです。
しかも、現在レートより下に11個の買い注文(指値)を出すといった使い方ができません。(上に逆指値買い11個、または下に逆指値売り11個なら可能)

注文時に上、上下、下の3つから選択するのですが、上を選ぶと現在レートより上に逆指値の買い注文のみを入れるという仕様です。
下なら現在レートより下に売り注文を入れます。
つまり、現在レートより下に買い注文(指値)だけを入れることができません。

「上下」を選択すれば現在レートより下に指値の買い注文を入れられますが、それと同数の逆指値の買い注文を現在レートより上に発注しなければならず、注文数上限が11なので、最大でも逆指値5個、指値5個になります。

↓上と同じ図。「上下」で10本設定した場合。
オートレール注文方法2
(追記。2017年8月28日から最大50本に改善されましたが、制限があることには変わりなく使いにくいです。)

●同時稼働は2つまで。
オートレールの設定が異なっていても、同時に稼働できるのは2つまでです。
買いシステム、売りシステムもそれぞれ1つとカウントされるので、両建てしても最大で2つしか稼働できません。(証拠金はMAX方式なので、買い・売りの多い方の証拠金があればよい)(追記。2017年8月28日から10個の同時稼働できるよう改善されましたが、相変わらず個数制限があるのはデメリットです。)

●追従機能がない。
ループイフダンなら高値更新時に自動で新たに新規注文を発注できますが、オートレールでは最初に設定した新規注文レートが変わることはありません。
そのため、相場に追従することができず、想定レンジ(注文した範囲)が変わったら手動で修正する必要があります。

●注文を自由に修正できない。
【新規注文の修正】
オートレールの新規注文は、オートレール本体(親注文。最初にまとめて発注される注文群のこと。小注文からなるグループ)、各注文(子注文)ともに、変更できません。
 
変更したい場合は、そのオートレール注文を(親、子ともに)全て取り消して、一から発注し直す必要があります。(オートレールの注文の一つ(子注文)を取り消すと、そのオートレールの注文を全て(親注文、子注文も全て)取り消すことになります。)

【決済注文の修正】
決済注文はトレール幅のみ変更でき、親注文を変更すれば全ての子注文も変更されます。
 
個別のオートレール(子注文)の決済注文の変更は新規注文が約定した後でなければできません。また、その手続も面倒であり、そのトレール幅のみを変更する場合は、注文一覧から注文訂正をクリックするだけでよいのですが(数値範囲の制限もあるので注意。)、決済レート自体を自由に変えるにはいったんオートレールを(親、子ともに)取消する必要があります。

オートレールを取消したあとは、保有ポジションの決済レートはそのままとなっており、その決済注文も手動で取消して注文を入れ直すことになります。

●決済レートが滑る。
トレール機能に共通の欠点ですが、決済は逆指値(成行)でされるのでスリッページが発生します。
週明けに大きく下落した場合(窓開け)等ではスリッページが大きくなりマイナス決済される可能性もあります。

●中心レート付近が弱い。
設置方向「上下」を選択した場合、現在レートの上下に注文を配置する仕様なので、現在レート付近には注文がない状態(空白地帯)になります。

例えば、100円付近に100pips間隔で買い注文した場合は、103,102,101円に逆指値買い注文、99,98,97円に指値買い注文となり、99から101円の200pipsの間には注文されません。
ここでの動きを利益化できないのは痛いです。

●特許侵害の恐れ。
マネースクウェア・ジャパンの特許を回避するために複雑な仕様となっているようですが、肝心の特許を回避できているかは定かではないので、いずれ特許侵害となり強制停止されるかもしれません。


★★★ オートレールまとめ。
  • トレール機能が特徴。だが、その機能で儲けるのは難しい。
  • 設定も複雑。自分の好きな設定にはできない。
  • 手数料が高い。ループイフダンの方が優れている。
以上の3点から、あえてオートレールを使うべき理由はないと思います。
どうしてもトレール機能を使ってみたいなら、マネースクウェア・ジャパンの決済トレールよりはマシなので試してみてもいいかもしれません。

こういう新しい機能に過剰な期待をしたり(メディアや金融業界もそのように煽るので注意。)、自分好みの機能を望む人は多いですが、それよりループイフダンの使い方を理解し、「相場を読む力」という王道のスキルを高める努力をする方が成功する確率が高いと思います。
オートレール(トレール機能)の設定や両建てする等の工夫をしても、それだけで勝ち続けることは絶対に出来ません。
 (更新履歴:2017年1月17日投稿、2017年8月28日更新)

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