ループイフダン検証ブログ

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ループイフダンの基本的戦略
ループイフダンを始める時にはまず値動きのレンジ上限と下限(想定レンジ)を想定して最大ポジション数を設定するのがお薦めです。
損切りせずに決済利益を得られる範囲は最大ポジション数により決まるので、どこまでをカバーするようにするかは特に重要であり、この記事を参考にして頂きたいと思います。
 
また、「ここまで下がったら損切りする」というレート(損切りレート)も事前に決めておきます。
スタート時点の為替レートが想定レンジ内のどこにあるかによって、とるべき戦略も変わってきます。

そこで、この想定レンジ内の位置ごとにおける最適な戦略を紹介します。
トラリピ等にも応用可能です。

●想定レンジ下限~中程。
図2.レンジ毎の最適戦略
現在レートが想定レンジ下限~中程にある時にシステムを稼働させる場合(図1の青印からシステムを稼働させる場合)を考えます。
これは具体的には下落トレンドが終わり底値が見えてきた時や、上昇トレンドにある時、レンジが長引いており現在レートがその下限付近にある時等を想定しています。

この時は、
損切りレートまでの幅が小さく、そこまで下落した時の損失も小さいので、取引数量を大きめ(値幅小さめでも可)にすることができます。
取引数量が大きいほど(値幅が小さいほど)利益が大きくなるので、状況に応じて取引数量等を変更することが利益を増やすコツです。

その後、レンジ中程に近づいたら下落時損失を考慮して取引数量を減らしていくというものです
最大ポジション数は想定レンジ下限までカバーできるように設定するのが基本です。

また、上昇相場のように、下落幅が小さく、これから高値更新することが見込まれる時(レンジ上限を明確に認識できない場合含む。)もこのような戦略が有効です。
 
以下の点にも注意して下さい。
  • レンジ下限に近いためそこを抜けやすいこと。
  • (最初から取引数量を小さくした場合と比べると)レンジを下抜けした時の損失が大きくなること。
  • 想定レンジ中程まで上がって来た時に取引数量を減らすのを忘れないこと。
【想定レンジ下限~中程で稼働させる具体例】
ドル円が101円の時に、想定レンジ下限を100円としてドル円買15を取引数量万ドルで稼働させ、
ドル円が110円になったら万ドルに変更、
ドル円が120円を超えたら万ドルに変更。

レンジ毎の最適戦略3

●複数のシステムを稼働
取引数量を大きくする代わりに想定レンジ下限~中程の時にだけループイフダンを複数稼働させてもよいです。
値幅の異なるものを使ってもよいですし、同じ値幅のものでもよいでしょう。

複数稼働のメリットは、後からループイフダンを追加できるため資金が増えた時にループイフダンを追加するといった使い方が出来ること等があります。
 
このようにすることで取引数量を大きくしたり値幅の異なるシステムを利用できるので利益を大きくすることが可能です。

●想定レンジ中程~上限。
図2.レンジ毎の最適戦略2
現在レートが想定レンジ中程~上限にある時にシステムを稼働させる場合(図の青印からシステムを稼働させる場合)を考えます。これは具体的には上昇トレンドが終わりもうこれ以上上がらないと思う時や、レンジが長引いており現在レートがその上限付近にある時等を想定しています。

この時は、レンジ上限付近にあり損切りレートまでの幅が大きいので取引数量を小さめ(値幅を大きめ)にしておくと下落時損失を抑えることができます。
 
レンジの上限を抜けることはないという強い自信があるなら売りシステムに切り替えたり、売りシステムを追加し両建てすることによっても利益を増やせます。(両建てループイフダンはややリスク管理が難しいので、詳しくはこちら(両建てループイフダンまとめ)を参照して下さい)

最大ポジション数は想定レンジ下限までカバーできるように設定するのが基本ですが、想定レンジの中でも中程~上限にいる時間が長いと思う場合や、近々上に抜ける可能性が高いと思う場合は、あえて最大ポジション数を小さくして取引するレンジを狭くし、取引数量を増やす等の設定をする(想定レンジ下限を捨てる)のもよいと思います。
全範囲をカバーするより取引数量を増やしたりできるので、かえって利益が大きくなる可能性もあります。
図3.レンジ毎の最適戦略
相場が上昇していく場合、どこまで上がるかをあらかじめ予想するのは難しいので(特に高値側に目立ったポイントがない場合)、想定レンジを上抜け(高値更新)したらその都度設定を見直すという方針がよいと思います。

ループイフダンでは下落時にポジションが増えていき、各ポジションの損失も増えていくので、損失が膨らみやすいです。(トラリピ等にも言えることです)
 
下落時の損失は「下落幅(システム稼働後の高値と現在レートの差)」に応じて大きくなり、その額はこちら(目安資金)で紹介しています。

システム稼働前に予めどこまで下落したら損切りするか(損切りレート)を予想しておくことが重要なのですが、その後に高値更新した際にも損切りレートまでの幅(下落幅)が広がってしまい、そこまで下落した時の損失が大きくなるので注意しなければなりません。

高値更新時の注意点。ループイフダン検証ブログ

(例えば、ドル円25買、最大ポジション数設定なしにおいて、システム稼働時のレートが105円(レンジ上限)で100円(レンジ下限)まで下落したら損切りするつもりの場合、損切りレート(レンジ下限)は100円で、そこまでの下落幅は5円(損失額47,500円)です。
 
これが高値更新して110円(レンジ上限)になった場合、損切りレート(レンジ下限)100円までの下落幅は10円に拡大し、当初の損切りレート100円に達した時の損失額は195,000円と大きくなってしまいます。)

そのため、高値更新した場合は、損切りレートまでの下落幅が大きくなってしまったことをよく認識して、下落時の損失を再確認し、必要なら資金を増やしたり、値幅や取引数量、最大ポジション数を変更する等の対応が必要となります。

●高値更新時の対応まとめ。
  • 1.資金を増やす。
  • 2.取引数量を減らす。
  • 3.最大ポジション数を減らす。
  • 4.値幅を大きくする。
これらにより下落時の損失に対処することができます。自分で計算するのは難しいと思うのでこちら(目安資金)を参考にして下さい。

これらはレートのみから計算できるものなので、予めここまで高値更新したらこう設定変更する、といった計算をしておくことも可能です。

  • 5.相場観を変え、損切りレートを変える。
高値更新時はシステム稼働時に想定していた時とは相場状況が変わっており、当初の損切りレートまで下落する可能性が低くなり、より適切な損切りレートを計算し直すことがよい場合があります。

そのため最新の相場状況を把握し最適な損切りレートを適宜見直すという戦略も有効です。 
注意点としては、高値更新する時は誰もが浮かれてリスクを軽視する心理状態になりやすいので、冷静に相場状況を見抜く必要があります。
 
  • 6.システムを停止させる。
  • 7.売りシステムに切り替える。
これ以上は上がらないと考えている場合はシステムを停止させるのも有効です。
下がると予想する場合は、売りシステムに切り替えてもよいと思います。
この場合はスワップ損失に注意して下さい。

なお、最初にシステムを稼働させる際に高値を想定しておき、そこからの下落幅を予め計算しておくと高値更新する度に再計算する必要がなく簡単になります。
 
ただし、この場合は(現在レートと損切りレートの差ではなく、想定高値と損切りレートの差を見積もることになるので)下落幅を多めに見積もることになり、下落時損失の予想額が大きくなるため、取引数量、最大ポジション数を小さめに設定することになり、多少利益は小さくなります。

「6.システムを停止させる」の補足として、以下の対処法があります。(2019年1月17日追記)

高値更新時にポジションを取りたくない場合の対処法

ループイフダンは稼働する範囲を指定できないので、高値更新した時にも所定レートで新規ポジションを取っていく仕様になっています。

こうした高値のポジションを持ちたくない場合の対処法をご紹介します。

メール通知後に手動で停止

やや面倒ではありますが、約定メールをその都度確認し、高値更新したらループイフダンを手動で停止します。
スマホからもループイフダンを停止できるので、どこでも対処可能です。

(特に値幅が小さいループイフダンを使っている場合などで)約定メールがたくさん来るからいちいち確認するのが面倒という場合は、
ループイフダンのメールは通知しないようメールソフトの設定等を変更し、
他社の通常取引(最小ロット推奨。 SBI FXTRADEなら1通貨から取引可能)やデモトレード等で高値付近に指値注文を入れておきその約定メールのみ確認するようにすれば簡単に確認できます。

デメリットとしては、約定してからメールを確認しループイフダンを停止するまでに時間がかかるため、レートが変動し損益が拡大するリスクがあげられます。

これを回避するにはさらに以下の対処が必要です。(やや面倒なのでやらなくてもOK)

両建てにより高値ポジションを相殺

高値更新時の高値ポジションが持つ含み損益を回避するためには一時的な両建てが有効です。

例えば、ドル円1000通貨B100のループイフダンで105円以上のポジションは持ちたくない場合、ドル円105円に1000通貨の指値売り注文(裁量トレード)を出しておけば106円より下にいる間(さらに高値のポジションを取らない間)は損益を相殺することができます。(105円の買いポジションは両建てした時点で決済されたと同じ状態(ノーポジ)になるため、それによる損益は変わらないということ)

同様に100pip間隔で106、107円にも指値売り注文を出しておけば損益が相殺できます。
一直線に上昇するだけなら107円まで上昇したときもループイフダンの買いポジションは1つだけとなるので105円の売りポジション1つだけで損益は相殺できるのですが、107→105円という値動きとなった場合、107円と106円の買いポジションの含み損(下落時損失)が相殺できなくなるので、その後の下落リスクを考えるなら106、107円においても両建てすべきです。

ただし、両建ての売りポジションが増えていくにつれ上昇時の売りポジの含み損が膨らみやすくなってしまうというデメリットがあります(高値更新時は買いポジ1つだけなのに、売りポジはどんどん増えていくから。値幅の小さいシステムほど両建てすべき売りポジも増えやすので注意。)。

そのため、なるべく早く両建てを解消しループイフダンを停止すべきです。

以上をまとめると、高値更新した場合に買いポジションを持ちたくないなら、
高値付近に指値売り注文(両建て)を出しておき、その約定を確認したら直ちにループイフダンを停止し両建てポジションも決済する
ということになります。

注意点は、両建てとなるため買い・売りのスワップ差による損失が生じることや、売りポジションを取ることによるスプレッドコストが発生すること等です。

また、新規ポジションを取る時にスリッページ(滑り)が出る可能性もあり、特に他社を使って両建てする場合は両者の滑り具合の差により損益が拡大する場合があります。

両建てポジションを決済する時も、買い・売りを決済するタイミングに差が出るため損益が発生します。

両建てはほとんどの場合不合理な取引となるので、上記の手法はあくまで一時しのぎと考え、なるべく早くループイフダンを手動停止し両建てポジションを解消すべきです。

両建てについては下記も参照して下さい。

★両建てループイフダンまとめ
(更新履歴:2014年10月9日投稿、最終更新:2019年1月17日)

ループイフダンに関連する情報として擬似トラリピ(手動トラリピ)の投資手法を紹介します。

FXでは経済指標によって大きくレートが動きます。そのため、指標の前や指標直後に取引する人が非常に多いです(指標トレードと呼ばれます)。
FX業者のサーバーがダウンすることもあるほどです。
 
このような取引が人気なのは一気に相場が動くため、やっていて楽しいというのが主な理由のようです。
ポジションを持ってもなかなか相場が動かないときは、飽きたりじれったく感じやすいのは確かに理解できます。
また、実際に思惑通りに相場が動いて短時間で大きな利益を得られることもあります。
 
ですが、長期的にみて、勝てるかどうかは全く別の話です。
少なくとも以下の理由のため、本当にこの手法が有効なのかは疑問です。
 
理由1:どちらに動くかわからない。
指標前にポジションを取ったとしても上がるか下がるかはわからないので、いわゆる丁半博打になってしまいます。
また、指標直後の動きに追随して儲けるというテクニックもあるのですが、指標発表直後に上がったものの、その後30分もせずに指標発表前のレート以下に落ちるということもよくあり、必ずしも勝てるとは限りません。
 
理由2:スプレッドが広がる。
指標直後はレートが一気に動くため、FX業者も通常通りのスプレッドを提供していたら大損をしてしまうので、多くのFX業者で指標直後にはスプレッドが広がるという現象が起きます。
ユーザーにとってスプレッドはコストであり、あえて高コストの取引をする理由はありません。
 
初心者の多くが指標前後のトレードを好みますが、私としては長年評価・検証した結論として、指標前後のトレードはお勧めしません。
よく動くと言われている米雇用統計でもせいぜい1%程度の値動きとなることがほとんどです。
指標前後に取引しなくても、大抵の相場は平均すれば1日で1%ほどは動くので、その動きをターゲットにした方が値動きも読みやすいし、スプレッドコストも小さくて済みます。
 
短時間で勝つ方がたくさんアドレナリンが出て楽しいのはわかりますが、買った負けたで一喜一憂しているようでは甘いです。買っても負けても、ただの数字と割りきって平常心でコツコツとトレードするようにしましょう。

ループイフダンやトラリピのように機械的にトレードするのが理想的です。 
 
指標売買は初心者が誰しも通る道と理解して早く卒業するのがよいと思います。

●擬似トラリピでの注意点。

以上の話は裁量トレードに関するものですが、擬似トラリピにも無縁の話ではありません。
 
具体的には、トラリピでは直前に注文レートを変えた方がよいです。
 
注文レートが指標前のレートに近い場合、指標直後にレートが飛んだ場合、取りそこねてしまうためです。指標によりどの程度動くかは統計的にある程度予測できるので、その分だけ予め注文レートを動かしておくのがよいと思います。

例えば、アメリカの雇用統計ではドル円で平均70から80pip位動きます。ですので、指標前のレートが102.00で、決済レートが102.05にある場合、指標直後に一気に70pip程上下する可能性を考えて、102.70位に決済レートを変えておいた方が大きな利益が得られます。また、同様に、下がる場合も考えて、新規注文レートも下げておいた方がよいです。
 
思った程レートが動かず、約定しないリスクもあるので注意が必要ですが、長期的に見れば何もしないよりはよいです。心配なら小さめにレートを動かすようにすればいいでしょう。

また、指標後にレートが大きく動くのはせいぜい30分程度なので、それより前にはレートを戻しておいた方がいいです。

ループイフダンではこのような変更ができないのはちょっと残念です。この点では本家トラリピや手動トラリピに軍配が上がります。 
 
マネースクウェア・ジャパン

ループイフダンをやるためにアイネット証券に口座開設するときに、わかりにくいところがあるので補足説明します。

「アイネットFX取引コース」という項目があり、以下のような見慣れない用語がならんでいますが、結論から言うと「アイネット25S + ループイフダン」が他社でもよくある形式と思われます。私もこれを選択しています。

各コースの違いは下記2点です。
・「ロスカット比率」が「100%」、「15%」
・「追加証拠金制度」が「あり」、「なし」

●3つのコース(25G、25S、25)の違い。
アイネット25G + ループイフダン(最大レバレッジ25倍、ロスカット比率100%、追加証拠金制度なし)(ロスカットされやすい) 
アイネット25S + ループイフダン(最大レバレッジ25倍、ロスカット比率15%、追加証拠金制度ありロスカットされにくい) 
アイネット25 + ループイフダン(最大レバレッジ25倍、ロスカット比率15%、追加証拠金制度なし)(ロスカットされやすい) 

ロスカット比率が小さいほどロスカットされにくく、追加証拠金制度がある方がいざという時に追加入金するかを選択できるので有利です。
そのため「アイネット25S + ループイフダン」がよいと思います。

「ループイフダン」は文字通りループイフダン用の口座で、アイネット25S(25G、25)はループイフダンではなく通常のFX取引(アイネットFX)用の口座であり、両方同時に口座開設する必要があります(口座開設、維持手数料は無料)。
 
ですので、ループイフダンだけをやりつもりの人はどれを選んでも大丈夫ですし、後からでもコース変更(追加)可能なのであまり気にする必要はないと思います。

アイネット25S(25G、25)はロスカット比率、追加証拠金制度の違いであり、必要なら下記を参照して下さい。 

●コース変更の方法。
http://fx.inet-sec.com/faq/detail/280/
お取引口座の追加は、取引システムへログイン後、以下の手順でお申込みいただけます。

(1)取引システム画面の「メインメニュー」にある「入出金」をクリックして下さい。
(2)表示された「レバレッジコース追加申込」画面の記載内容をご確認の上、「同意」ボタンをクリックして下さい。
 
各コースの説明はこちらが最もわかりやすいと思うので引用します。
http://fx.inet-sec.com/info/leverage/03/

●アイネット25Sについて。以下引用。
「追加証拠金・・・アイネット25Sコース
アイネット25Sコースでは、証拠金判定時に必要額が不足していた場合、追加証拠金が発生し(マージンコール)、追加証拠金の差し入れによって保有ポジションを維持するか、またはポジションを決済するかを選択することができます。
証拠金判定時に生じた不足額(=追加証拠金額)が、差入期限である当社翌営業日の取引時間終了15分前までに解消されなかった場合、直ちにすべての保有ポジションが成行注文で決済され、同時にすべての未約定のご注文が取り消されます。」
 
●アイネット25G、アイネット25について。以下引用。
「強制決済・・・アイネット25コース
アイネット25コースでは、証拠金判定時に有効証拠金が総取引金額の4%(必要証拠金)を下回っていた場合、直ちにすべての保有ポジションを成行注文で決済し、同時にすべての未約定のご注文を取り消します。
※アイネット25Gコースでは、取引時間中に確認・判定を行っています。 」