2023年9月29日時点での為替相場を振り返り、今後の戦略を考えます。
■日銀議事録は緩和姿勢継続
■日銀議事録は緩和姿勢継続
日銀金融政策決定会合の議事要旨(7月28日の分)では、現在のインフレ率は従来の想定よりも高いものの、中心物価の見通しは変わらず、2024年以降は物価が低下するとの見通しが確認され、イールドカーブコントロール(YCC)の運用面をより柔軟にすることになりました。
ですが、結局この措置は日銀の金融政策の変更を示すものではありません。日銀は依然として金融緩和の継続を堅持しており、当面政策を変更する予定はないようです。
このため、日本自体の要因から見ても円安傾向が続きやすいです。
■介入は昨年高値付近か
ドル/円相場が150円に近づくにつれ、為替介入の可能性が観測されています。イエレン米財務長官は、過度のボラティリティーを緩和するために日本の為替介入が正当化できることを示唆しており、円が大幅に下落するなら介入しやすくなります。
ただし、最近の米長期金利の上昇によるドル高の影響が強く、介入したとしてもすぐ元の水準に戻る可能性があります。ドル/円為替レートが昨年の高値を超えた場合には介入が行われる可能性が高いでしょう。
ただし、最近の米長期金利の上昇によるドル高の影響が強く、介入したとしてもすぐ元の水準に戻る可能性があります。ドル/円為替レートが昨年の高値を超えた場合には介入が行われる可能性が高いでしょう。
■米国経済は好調でドル高
米国の長期金利は4.6%を超え、リーマンショック前の水準に戻っています。このような展開は10年以上ぶりであり、米ドルは色んな通貨に対して上昇しています。
度重なる利上げにもかかわらず、好調な経済指標が米ドル高に寄与しました。利上げを中止した他の主要国と比べ、米国経済の強さは突出しています。米国国債の人気は高く、この利回りの上昇が他国から資金を引き寄せています。
さらに、米国に明らかな景気減速がないことを考慮すると、現在のドル高傾向は続くと予想されます。
度重なる利上げにもかかわらず、好調な経済指標が米ドル高に寄与しました。利上げを中止した他の主要国と比べ、米国経済の強さは突出しています。米国国債の人気は高く、この利回りの上昇が他国から資金を引き寄せています。
さらに、米国に明らかな景気減速がないことを考慮すると、現在のドル高傾向は続くと予想されます。
■介入回避は円以外の通貨で
したがって、ドル買い戦略は今後も有効でしょう。ユーロ/米ドルの為替レートを見ると、1.06ドルの水準を下回っており、中期的には1.00ドルのパリティに達する可能性があります。
今週は、日銀のYCCオペ緩和、為替介入の可能性、米長期金利の上昇、継続的なドル買い政策などの影響を受け、全体としてドル高が目立ちました。
日本の介入による影響を減らしたいならユーロ/米ドルなどの円以外の通貨でドルを買うのがよいでしょう。介入で一儲けする気ならドル円が下がったところを買うのがよく、5円から15円程度の下落を見ておくのがよいと思います。
今週は、日銀のYCCオペ緩和、為替介入の可能性、米長期金利の上昇、継続的なドル買い政策などの影響を受け、全体としてドル高が目立ちました。
日本の介入による影響を減らしたいならユーロ/米ドルなどの円以外の通貨でドルを買うのがよいでしょう。介入で一儲けする気ならドル円が下がったところを買うのがよく、5円から15円程度の下落を見ておくのがよいと思います。