ループイフダンの最大ポジション数を変更する方法【損切りしない設定編】を紹介します。
以前紹介した記事では「損切りする設定」の場合がベースとなっているのですが、この記事で紹介したように、ループイフダンは「損切りしない設定」の方が効率よく稼げるため、損切りしない設定で最大ポジション数を変更する方法を説明します。
戦略として知っておくと応用が効くので以下で詳しめに解説していますが、多少手間がかかるので、無理にやる必要はありません。
最大ポジション数を変更しないで済むよう、最初から余裕を持った設定にするのを勧めます。
戦略として知っておくと応用が効くので以下で詳しめに解説していますが、多少手間がかかるので、無理にやる必要はありません。
最大ポジション数を変更しないで済むよう、最初から余裕を持った設定にするのを勧めます。
文章で書くとややこしくなってしまうのですが、最初に簡単にまとめておくと、いずれの場合も、
希望する最大ポジション数の範囲になるようにループイフダンを追加・停止し、重複ポジを決済する
というだけの話です。
最大ポジション数を増やす方法(簡単・お勧め)
具体的で説明します。
既に稼働しているループイフダンの最大ポジションが3の場合に、
最大ポジション数を5に変えたい(2つ最大ポジションを増やしたい)ならば、以下の手順で対処します。(値幅100pipの場合)
最大ポジション数を5に変えたい(2つ最大ポジションを増やしたい)ならば、以下の手順で対処します。(値幅100pipの場合)
①元のループイフダン(下図の青)のポジション数が「3」になり、さらに値幅1つ分下落した時に、
②最大ポジションの増分「2」を最大ポジションとするループイフダン(赤)を追加します。
追加するループイフダン(赤)については、最大ポジション数以外の設定(取引数量、値幅など)は元のループイフダン(青)と同じにします。(変更してもよいですが、損益などは変わります。)
上記①、②の2ステップを行うことにより、最大ポジションが5の場合と同じ状況、つまり100円から104円までのレンジの動きを利益化できるようになります。
新たに追加したループイフダン(赤)により、100円から102円の間を上下する動きについても決済利益が得られるというのがポイントです。(下図)
注意点:新ループ停止&重複ポジ決済
新しいループイフダン(赤)開始時のポジションが決済されたら(つまり、元のループイフダン(青)が最大ポジション数となった時点のレートに戻ったら。下図の102円)、
新しいループイフダン(赤)を停止させ、その残りのポジション(下図の赤)を直ちに手動決済する必要があります。
元のループイフダン(青)と新しいループイフダン(赤)が重複するポジションを持つのを避けるためです。(重複ポジ決済)
なお、新しいループイフダン(赤)を停止した後に再び相場が下落した場合、この方法を最初から(①から)やり直します(①所定のレートに下落したところで、②ループイフダン(赤)を追加)。
元のループイフダン(青)と新しいループイフダン(赤)が重複するポジションを持つのを避けるためです。(重複ポジ決済)
なお、新しいループイフダン(赤)を停止した後に再び相場が下落した場合、この方法を最初から(①から)やり直します(①所定のレートに下落したところで、②ループイフダン(赤)を追加)。
この方法のメリット
最大ポジション数が増やせる
最大ポジション数を増やすことにより、ループイフダンで決済利益が得られる範囲を広くできます。
元のループイフダンの範囲より下で新たなループイフダンが稼働されるためです。
戦略の幅が広がる【小出しループイフダン】
細かく最大ポジション数を増やしていくようすると、例えばあらかじめドル円が100円を割るところで最大ポジション数となるようにしておき、実際に100円になった時に再度相場状況を見直し、
- 下落が収まるまでいったん様子見するとか、
- 様子見せず、そのレート以下でもすぐに新規ポジションを取るようループイフダンを追加する、
- ドル円の今後の見通しが厳しいと判断し戦略を変える(他の通貨ペアでループイフダンを稼働させる等)、
などのように状況に応じて戦略を変えることができます。
重要レート付近(ドル円100円など)で戦略を切り替えるよう、あらかじめ設定しておくのが上級者向けのテクニックです。
つまり、最初から最大ポジション数を大きくする(例えば20)にするのではなく、最初は10にして重要レートに下がったところで最大ポジション数になったら残りの10を追加する(小出しにする)というものです。
つまり、最初から最大ポジション数を大きくする(例えば20)にするのではなく、最初は10にして重要レートに下がったところで最大ポジション数になったら残りの10を追加する(小出しにする)というものです。
目安資金が小さくなる
ループイフダンは最大ポジション数を増やすと目安資金も大きくなるという特徴があります。
そのため、最初に稼働させるループイフダンの最大ポジション数を小さくすると目安資金を小さくでき、資金が少ない時でもループイフダンを利用できます。
そのため、最初に稼働させるループイフダンの最大ポジション数を小さくすると目安資金を小さくでき、資金が少ない時でもループイフダンを利用できます。
そして、余裕資金ができた時(ボーナス、臨時収入など)に最大ポジション数を追加するといった投資法も可能になります。
一時停止したい時にループイフダンをいったん停止し、その後に新しいループイフダンを稼働させる際に、
「元のループイフダンの残りポジション数(決済されずに残っているポジション数)と新しいループイフダンの最大ポジション数の合計」を
ループイフダンを一時停止できる
上の応用的な使い方です。手順は変わるのですが、基本的な考え方は同じなので合わせて説明します。
一時停止したい時にループイフダンをいったん停止し、その後に新しいループイフダンを稼働させる際に、
「元のループイフダンの残りポジション数(決済されずに残っているポジション数)と新しいループイフダンの最大ポジション数の合計」を
「元のループイフダンの最大ポジション数」と同じ
にするとループイフダンの一時停止と同じ効果を発揮します。
重複ポジションが発生しないように注意するところも上記と同じです。
急落時や節税目的で一部のポジションを決済するため等、ループイフダンを一時停止したい場合に、この方法が役立ちます。
にするとループイフダンの一時停止と同じ効果を発揮します。
重複ポジションが発生しないように注意するところも上記と同じです。
急落時や節税目的で一部のポジションを決済するため等、ループイフダンを一時停止したい場合に、この方法が役立ちます。
この方法のデメリット
ループイフダン追加、停止、重複ポジ決済が面倒
最大ポジション数より値幅1つ分だけ下落したタイミング(上の①)を見計らって、手動でループイフダンを追加させる必要があり、面倒です。
また、上の注意点で説明した手間が面倒です(図④の重複ポジ決済。下図は上の図④と同じ)。
つまり、新しいループイフダンが稼働時点のレートを超えて上昇し、1つ目のポジションが決済されたら(元のループイフダンが最大ポジション数となった時点のレートに戻ったら)、新しい方のループイフダンを手動で停止させ残ったポジションも決済させる必要があります。
つまり、新しいループイフダンが稼働時点のレートを超えて上昇し、1つ目のポジションが決済されたら(元のループイフダンが最大ポジション数となった時点のレートに戻ったら)、新しい方のループイフダンを手動で停止させ残ったポジションも決済させる必要があります。
元のループイフダンと新しいループイフダンとが、同じレートでポジションを取るのを回避するためです。
ポジション数が増えるのを回避するため、リスク管理上どうしても必要な手続きなのですが、手間がかかるのがネックです。
手間を減らすコツ
- 値幅が大きいループイフダンを使っていると、ポジション数が変わりにくいので、上の手続き(重複ポジ決済など)をする手間が少なくなります。(逆に、値幅の小さいものだとポジション数が変わりやすく手間が増える)
- より簡単な投資法を好むのであれば(特に初心者は)、上記のように細かく最大ポジション数を追加していくのではなく、最初から大きめにしておく方がよいと思います。
最大ポジション数を減らす方法(面倒。非推奨)
参考のため一応説明しますが、最大ポジション数を増やす場合より手間がかかる割にそれほど大きなメリットがないので、特に推奨できません。
やる必要が生じた時に、手間を考慮して実行するかを検討して下さい。
やる必要が生じた時に、手間を考慮して実行するかを検討して下さい。
以前紹介した「損切りする設定」での最大ポジション数の変更方法と同様の手順を取ります。
例えば、最大ポジション数を5から3に変更したい時、以下のA,Bの2つで場合分けします。
- 「A:現在のポジション数が少ない時(3以下)」と
- 「B:現在のポジション数が多い時(3を超えている)」
最初に簡単にまとめておくと、下記のAもBも、
- 「新・旧ループイフダンの合計ポジション数」が「変更希望の最大ポジション数」を超えそうになったら手動でループイフダンを停止し、「変更希望の最大ポジション数」未満となったら再稼働、
- 新・旧ループイフダンのポジションが重複したら旧ポジションを消す、
というイメージです。
A:現在のポジション数が3以下の場合
3になるまではそのまま放置し、4になる直前にループイフダンを停止します。(ポジション数が4以上になるのを防ぐため)
その後、相場が下落したなら何もせず放置し(ポジション数3を維持)、
相場が上昇し3個目のポジションが決済されたら、最大ポジション数3のループイフダンを新規稼働させます。
注意点:重複ポジ決済が必要
この時、元のループイフダン(下図の青)のポジションと、新たなループイフダン(赤)のポジションが重複する状況(同じレートにポジションが複数存在する状況)になるので、元のループイフダンのポジションは全て決済レートを変更し、利益ゼロで決済させるようにします。(以前紹介した「損切りする設定」で最大ポジション数を変更する方法と同様。)この点について簡単に補足説明しておきます。
上図の例では、103円に赤と青の2つのポジションを持っています。
相場が下落すると、両方のポジションに含み損が発生してしまうので、それを避けるために青のポジションの方を利益ゼロで決済させます。
予め指値注文を入れて決済してもいいですし、新たなループイフダン(赤)を稼働させた時に手動で決済してもよいです。
103円のポジションだけでなく、全ての青のポジション(104円を含む)を同様に指値注文を使う等して利益ゼロで決済させるようにします。(相場が104円になると103円の時と同じ問題が出るため)
利益ゼロで決済させても意味がないと思うかもしれませんが、上記したように下落時の損失を避けることができますし、上昇時の利益は新しいループイフダン(赤)から得られるので、損益も変わりません。また、損切りするより利益ゼロ決済の方が損益がよくなるのは言うまでもありません。
(なお、実際にはスワップが入るので利益ゼロとは限りません。ここでいう利益ゼロとは決済利益がゼロのところで決済させるという意味です。)
話を元に戻して、最大ポジション数を5から3に変更する時の2つ目の状況(B:現在ポジションが多い時)について説明します。
上図の例では、103円に赤と青の2つのポジションを持っています。
相場が下落すると、両方のポジションに含み損が発生してしまうので、それを避けるために青のポジションの方を利益ゼロで決済させます。
予め指値注文を入れて決済してもいいですし、新たなループイフダン(赤)を稼働させた時に手動で決済してもよいです。
103円のポジションだけでなく、全ての青のポジション(104円を含む)を同様に指値注文を使う等して利益ゼロで決済させるようにします。(相場が104円になると103円の時と同じ問題が出るため)
利益ゼロで決済させても意味がないと思うかもしれませんが、上記したように下落時の損失を避けることができますし、上昇時の利益は新しいループイフダン(赤)から得られるので、損益も変わりません。また、損切りするより利益ゼロ決済の方が損益がよくなるのは言うまでもありません。
(なお、実際にはスワップが入るので利益ゼロとは限りません。ここでいう利益ゼロとは決済利益がゼロのところで決済させるという意味です。)
話を元に戻して、最大ポジション数を5から3に変更する時の2つ目の状況(B:現在ポジションが多い時)について説明します。
B:現在のポジション数が3を超えている場合
直ちにループイフダンを停止します。(残ったポジを手動で損切りしてもよいですが、以下では損切りしない前提で説明します。)
(※)その後、相場が上昇し、残ったポジションが決済されポジション数が3未満になったら、そのタイミングで最大ポジション数が3のループイフダンを新規稼働させます。(重複ポジは利益ゼロ決済)
その後に相場が下落した場合、残ったポジション数と新しいループイフダンのポジション数の合計が3を超えそうにになったら新しいループイフダンを停止します。
その後に相場が下落した場合、残ったポジション数と新しいループイフダンのポジション数の合計が3を超えそうにになったら新しいループイフダンを停止します。
そして、相場が上昇したら※に戻る、を繰り返します。
●この記事が難しいと感じた人へのアドバイス。
ループイフダンを始めてみて、その特性がきちんと理解できている人なら、この記事で紹介した方法の有用性が理解できると思います。
テクニックとしては重要なので、この記事がよくわからなかった人はある程度ループイフダンの経験を積んでから再読して欲しいと思います。
関連記事
ループイフダンの最大ポジション数を変更する方法【損切りする設定編】(更新履歴:2018年11月18日投稿、2018年12月27日更新)