ループイフダン検証ブログ

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タグ:平常心

ループイフダンやトラリピと並行して裁量トレードをする人も多いと思います。
そこで、ループイフダンに関連する情報として裁量トレードの投資手法を紹介します。

★★★
まとめ。
●投資で精神状態をコントロールする4つの方法。
  • 1日・1週・1月の最大損失額を決める
  • レバレッジ上限を決める
  • トレード前にトレードノートを読む
  • トレード前に頭の回転をチェックする。タイピングなど。
★★★

FXであれ株であれ、投資では精神状態・メンタルコントロールは極めて重要な要素です。
数値化してチェックするのが難しいと考えられており、自分でもその状態を正確に把握するのは難しいのですが、投資には大きな影響を与えます。

投資をしていると、勝てば調子にのり、負ければ悔しくなります。
小さな勝ちで調子に乗って大きな勝負を挑んだ結果負けて全部利益を吐き出すなんてことはよくあります。

負けて悔しくなり、やけになって大きな勝負を挑み、さらに大負けすることもあります。
このようなことのないよう買っても負けても平常心を維持することが重要です。
そのためのコツをいくつか紹介します。

●1日の最大損失額を決める
1日だけでなく、1週間、1月など適当な期間毎の最大損失額を決めておくとよいです。
そして、その額を超えたら、絶対にトレードをしないことです。

例えば、その月の半ばで最大損失額を超えたら、その月はずっとトレードしないというように厳しくルールを守る必要があります。

これは実際に銀行等のトレーダーがリスク管理のために行っている方法で、個人にも有効です。

なぜかと言うと、損失を出すような時は、
・自分の精神状態がおかしくなっている可能性があるため回復するまで待つ必要がある、
・負けた理由をよく反省・考察する時間が必要である、
・負けを取り戻そうとして通常ならしない無理なトレードをする恐れがある(負けを取り戻すという目的でトレードすること自体がお勧めできません)、
等の理由によります。

このルールを守っている限り、資金が急減することはありませんし、平常心を欠いたまま投資を再開するリスクを減らせます。

また、負けが続いているときは最大損失額に達する前であっても一旦トレードを止めて様子を見たほうがいいです。

相場自体が急落しているような時はある程度損失を出すのは仕方ないのですが、そうでもないのに負けが続く時は、自分に原因があると考えた方がいいです。
投資方針や投資時の自分の心理状態をよく見直すべきです。

なお、最大損失額は総資金に対する割合(5%など)で決めておいた方がいいです。
以前も書きましたが、単純に何万円と決めるより、何パーセントと決めておいた方が、全財産を失うリスクを減らせるためです。

●レバレッジ上限(ポジ数上限)を決める
FXではレバレッジをかけられるため自己資金より大きな額の取引ができます。
しかし、その分負けた場合のリスクは大きいので、精神的負担も大きくなります。

自分がどれ位までのレバレッジなら平常心を保っていられるかをよく調べるべきです。
もし相場の動きを見るだけでドキドキするとか、相場が気になって眠れないとか、仕事に集中できないといった症状がでるなら、それはポジションが大きすぎます。

自分の力量に応じて、徐々にポジションを大きくしていくようにし、冷静さを失わない範囲でトレードするよう心がけるべきです。

銀行等のトレーダーも最初は大きなポジションを持たせて貰えません。実力がつくに従って徐々に大きなポジションが許されます。それと同じことです。

●トレード前にトレードノートを読む
負けた日はその理由をノートにまとめ、後日トレード前に確認するとよいです。
自分で認識できないことが多いですが、人は結構同じパターンで負けます。

ですので、自分の弱点をあらかじめ把握しておけば再発を防げます。
こういうものは時間が経つと忘れてしまうものなので、コンパクトにまとめて毎回チェックするよう習慣づけるとよいでしょう。

勝ち続けて気持ちが緩んでいるような時には、調子に乗って注意力散漫になり思わぬミスをしでかすことがあるのですが、トレードノートを読み返すことにより負けた日のことを思い出し、慢心することなく平常心でトレードすることができます。

●トレード前に頭の回転をチェックする【運・調子の正体】
勉強やスポーツをしていて調子がいいという時があります。
また、投資やトランプなど頭を使うゲームをしていて調子がいいと感じることがあります。運がいいとか、頭が冴えていると感じる人もいるでしょう。

これはどういう状態かと突き詰めて考えていくと、「頭の回転が速い」状態を意味するという結論になります。

簡単に言うと、例えば眠いときや疲れているとき、酔っ払った時は頭の回転が遅く、このようなときは投資をしてもよい成果が得られないことは自明です。しかし、このような場合に限らず人の頭の回転は常に変化しています。
しかも、その状態を認識できていないことの方が多いです。

したがって、頭の回転が速いからゲームやスポーツがよく出来ているのに、単に調子がいいとか運がいいという意味のわからない言葉で片付けてしまったりするのです。

例えば麻雀の場合、頭が回っている時は自分の手だけでなく相手や場全体の動き、終局までの作戦等にも注意が行くので、自分の手も早く効率的な手が作れるし、振り込むことも少ないです。
 
逆に、頭が回っていない時は、自分の手しか見ずに強引に攻めたりして、相手に振り込んでしまい、「運が悪かった」と片付けてしまうのです。

勝っている時に「運がよかった」とか「調子がよい」と思い込む人が多いですが、実際は運ではなく「頭の回転がよい」だけであり、運や調子といった不明確な概念で解釈するのは全く合理的思考ではありません。

純粋な意味の「運」は絶対にコントロールできませんが、実際には「運」だと思っていたけど運ではなく「頭の回転」で説明すべきものが多々あり、それらについてはコントロールできるということがポイントです。

つまり、運にはコントロール出来るものと出来ないものがあり、コントロール出来る部分にフォーカスすべきということです。

(テニスの場合でも、頭の回転が早い時は、ボールを見るだけでなく相手の動きや表情にまで注意が及ぶし、相手の動きや癖、どんなサーブをしたか、相手は今どんな心理状態か等、考えうる情報を全て計算します。そして、「調子がいい」という状態になるわけです。

ですが、頭が回転していないときは、これらの多くを見落とし、ボールしか見てないような行動を取るため、いい結果はでません。そして、「調子が悪い」と片付けてしまうのです。)

FXの例を上げると、頭が回転している時はトレード時に把握しておくべき情報やチャートをもれなく調べ、過去の経験等も考慮して相場を予測し、自分の心理状態や癖なども明確に認識した上でトレードします。
なので、頭の回転が早い時はつまらないミスをしないです。

頭が回転していない時は、指標など重要イベントがあるのにそれを知らずにその直前にチャートだけを見て売買してしまったり、最新のニュースを見ないで売買してしまったりするミスをします。

また、チャートを見るときも頭が働いていない時は、日足や時間足で見れば明らかな下落トレンドなのに、5分足だけを見て上昇トレンドだと判断してしまい損をするようなミスをします。

一度損をして感情的になり、その損を取り戻すために無茶なトレードをしてしまうのも頭が回転していない証拠です。
トレードには感情は必要ないし、損を取り戻すという目的も必要ないのに、そういう余計なものに注意(集中力)が行ってしまい、トレードに集中できない状態のままトレードしてしまいます。
その結果、本来ならトレードすべきでない判断するはずのところでもトレードしてしまい、更に負けます。

そして、これらのミスを「調子が悪かった」とか「運が悪かった」と片付けてしまうのです。

こうしたことは言われたら当たり前と思うかもしれませんが、自分で認識しコントロールできている人はほとんどいないと思います。

(ちなみに、以前この話を東大の友人に話したらものすごく感動してました。「気付いてなかったけど言われてみれば確かにその通りで、色々なことが説明できるし、応用範囲も広い」、というのが主な理由です。賢い人なら(運の本質を理解できる人なら)普通はこういうリアクションになると思います。運の本質とはそれくらい重要なものです。)
 
「頭の回転」を認識できていない人がほとんどなので、上のようなことを言っても単なる言葉遊び(運を「頭の回転」と言い換えただけ)だと思うかもしれませんが、全然違います。

頭の回転の早さ、すなわち脳の処理速度なら数値化して調べることができ、投資に応用できるからです。
その方法を紹介します。

★頭の回転を数値化して確かめる方法(頭回転数・脳処理速度)
簡単でお薦めな方法は、タイピングのタイプ時間・ミスタイプ数や、100マス計算の時間・正解率など、すぐにでき、かつ時間を測ってその結果を数値化できるものを実行することです。

これなら、過去の平均と比べて今日の自分の頭の回転を正確に数値化して把握することができます。

(他の方法でもよいですが、ミスの割合も把握できるものが好ましいです。投資に応用するためには頭がフル稼働していることを確認する必要があり、スピードと正確さの両方が好成績でないと意味がないからです。)

私の場合、スコアが悪い時はどんなにトレードしたくても絶対にトレードしません。

このスコアが悪いときには、眠い時と同様に頭が働いていないので、注意力散漫になり、いつもなら注意すべきポイントを見落としたり、普段なら買うべきでないと判断するようなものでも買ってしまうなどの判断ミスが多く発生し、散々なトレード結果になります。

自分では頭が冴えていると感じていたとしても、実際に客観的に評価できるスコアをより重視すべきです。

これにより、精神状態が悪いままトレードして失敗するというリスクを減らすことができます。

私の場合、最近はトラリピやループイフダンのように自動でイフダン注文を繰り返す頭を使わない単純なトレードをしているため、トレードプランを見直す時以外はこのスコアを気にしていませんが、スキャルやスイングなどの裁量トレードをするときはトレード前に必ずタイピングで自分の状態をチェックしています。

ついでに言えば、このテスト自体によっても頭の回転を早くするといった効果も期待できます。
さらに、勝負本番前に決まった動作をすること(「ルーチン」と呼ばれる。)により精神状態を安定させるという方法があるらしく、野球のイチローもバッティング前に決まった動作をしますが、一定の効果があるそうです。(ラグビーの五郎丸ポーズも有名)
信じる者は救われるという考え方もあるので、プラシーボ的なものですが、副次的な効果として認識しておいてもよいかもしれません。

以上まとめると、投資で精神状態をコントロールするには以下の4つを実行するのがよいと思います。
●1日・1週・1月の最大損失額を決める
●レバレッジ上限を決める
●トレード前にトレードノートを読む
●トレード前に頭の回転をチェックする。タイピングなど。


ループイフダンに関連する情報として擬似トラリピ(手動トラリピ)の投資手法を紹介します。

FXでは経済指標によって大きくレートが動きます。そのため、指標の前や指標直後に取引する人が非常に多いです(指標トレードと呼ばれます)。
FX業者のサーバーがダウンすることもあるほどです。
 
このような取引が人気なのは一気に相場が動くため、やっていて楽しいというのが主な理由のようです。
ポジションを持ってもなかなか相場が動かないときは、飽きたりじれったく感じやすいのは確かに理解できます。
また、実際に思惑通りに相場が動いて短時間で大きな利益を得られることもあります。
 
ですが、長期的にみて、勝てるかどうかは全く別の話です。
少なくとも以下の理由のため、本当にこの手法が有効なのかは疑問です。
 
理由1:どちらに動くかわからない。
指標前にポジションを取ったとしても上がるか下がるかはわからないので、いわゆる丁半博打になってしまいます。
また、指標直後の動きに追随して儲けるというテクニックもあるのですが、指標発表直後に上がったものの、その後30分もせずに指標発表前のレート以下に落ちるということもよくあり、必ずしも勝てるとは限りません。
 
理由2:スプレッドが広がる。
指標直後はレートが一気に動くため、FX業者も通常通りのスプレッドを提供していたら大損をしてしまうので、多くのFX業者で指標直後にはスプレッドが広がるという現象が起きます。
ユーザーにとってスプレッドはコストであり、あえて高コストの取引をする理由はありません。
 
初心者の多くが指標前後のトレードを好みますが、私としては長年評価・検証した結論として、指標前後のトレードはお勧めしません。
よく動くと言われている米雇用統計でもせいぜい1%程度の値動きとなることがほとんどです。
指標前後に取引しなくても、大抵の相場は平均すれば1日で1%ほどは動くので、その動きをターゲットにした方が値動きも読みやすいし、スプレッドコストも小さくて済みます。
 
短時間で勝つ方がたくさんアドレナリンが出て楽しいのはわかりますが、買った負けたで一喜一憂しているようでは甘いです。買っても負けても、ただの数字と割りきって平常心でコツコツとトレードするようにしましょう。

ループイフダンやトラリピのように機械的にトレードするのが理想的です。 
 
指標売買は初心者が誰しも通る道と理解して早く卒業するのがよいと思います。

●擬似トラリピでの注意点。

以上の話は裁量トレードに関するものですが、擬似トラリピにも無縁の話ではありません。
 
具体的には、トラリピでは直前に注文レートを変えた方がよいです。
 
注文レートが指標前のレートに近い場合、指標直後にレートが飛んだ場合、取りそこねてしまうためです。指標によりどの程度動くかは統計的にある程度予測できるので、その分だけ予め注文レートを動かしておくのがよいと思います。

例えば、アメリカの雇用統計ではドル円で平均70から80pip位動きます。ですので、指標前のレートが102.00で、決済レートが102.05にある場合、指標直後に一気に70pip程上下する可能性を考えて、102.70位に決済レートを変えておいた方が大きな利益が得られます。また、同様に、下がる場合も考えて、新規注文レートも下げておいた方がよいです。
 
思った程レートが動かず、約定しないリスクもあるので注意が必要ですが、長期的に見れば何もしないよりはよいです。心配なら小さめにレートを動かすようにすればいいでしょう。

また、指標後にレートが大きく動くのはせいぜい30分程度なので、それより前にはレートを戻しておいた方がいいです。

ループイフダンではこのような変更ができないのはちょっと残念です。この点では本家トラリピや手動トラリピに軍配が上がります。 
 
マネースクウェア・ジャパン