ループイフダン検証ブログ

ループイフダンを検証!【目安資金】【バックテスト】【投資法】等が人気記事。ループイフダン情報が最も詳しいブログです。「長所短所まとめ」等のお勧め記事を閲覧推奨。著書好評発売中!


タグ:投資法

リスク管理

★ループイフダンの目安資金表【最大ポジション数ごと】
ループイフダンでは目安資金を正確に把握して長期安定運用を続けるのが勝ち続けるコツです。
最大ポジション数ごとの目安資金がわかるのはこのブログだけなので、ぜひこの記事を活用して下さい。

★ループイフダン等で下落時損失を抑える方法【両建てヘッジの使い方】
 
下落時の損失を抑える方法として値幅を大きくする、最大ポジション数を小さくする、取引数量を小さくすること等が有効ですが、別の方法「両建てヘッジ」を紹介します。
ループイフダンの必須スキルであり、その使い方や長所短所をよく理解する必要があります。

★【重要】損切りしてはいけない理由
通常の裁量トレードでは損切りすべき場面は多いですが、ループイフダンではほとんどの場面で損切りしない方が効率よく稼げます。
その理由を理解せずにいい加減に設定を決めると、後で必ず痛い思いをするので、この記事をよく読んで正しい設定の仕方を身に着けて下さい。

基本情報

★ループイフダン長所短所まとめ ←初心者必読!
★オススメ!「ループイフダン攻略法」紹介&3万円キャッシュバック!

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投資法

★【FX業界の本音】テクニカル・シストレの本質
テクニカルを使う人は多いですが、その本質やテクニカルが無価値であることに気付いていない場合がほとんどです。
そこで、テクニカルの本質を説明し、テクニカルやテクニカルに基づいたシストレのデメリット等を紹介しています。

★【重要】ループイフダン・トラリピにお勧めのテクニカル指標と注意点
ループイフダンではレンジをあらかじめ想定しておくことが重要です。
そこで、レンジを決めるのに適したテクニカルとその理由を紹介します。
ループイフダンに使ってはいけないテクニカルも紹介しているのでこの記事を参考にして下さい。
 
★【落とし穴注意】両建てループイフダンの注意点
両建ては利益が増やせることや、売りか買いの片方の証拠金だけで済むというメリットがあり、下落が続く場合や相場の天井を正確に当てられる場合は有効な戦略なのですが、実際は天井をピンポイントで当てることは非常に難しくリスクが高いため、あまりお薦めできません。

それでもやりたい場合のために、そのリスクを下げる方法や注意点をこの記事でまとめているので参照して下さい。 
両建てループイフダンをする気がなくても、ループイフダンの戦略を立てる際に知っておくとよい情報も多いと思います。 

★【見落としやすいポイント】高値更新時の戦略・リスク管理
ループイフダンでは高値更新時に注意すべきポイントがあるのでこの記事にまとめました。
長期安定運用のために、忘れずにチェックすることを勧めます。

★ループイフダン停止のタイミング【確定損失を減らす方法】
ループイフダンでは停止させるタイミングにより含み損(確定損失)が変わるので、いつ停止させるかは重要です。
この記事でそのタイミングや、停止後の対応等をまとめているので参考にして下さい。

★【値幅の正しい選び方】レンジ位置ごとの最適戦略

ループイフダンでは(特に新規稼働させる場合)レンジ内の位置の違いにより戦略を変えることが有効です。
この記事でまとめているので参考にして下さい。
 
★ループイフダンの最大ポジション数を変更する方法【損切りしない設定編】
ループイフダンの最大ポジション数を変更するにはちょっとしたテクニックが必要です。
ループイフダンを停止&再開させる時にも役立つ内容になっているので、是非この記事を一読下さい。(損切りしない設定編として2018年11月18日更新)

リターン

★バックテスト2004年以降。トラリピ比較
利益をあらかじめ予測するにはバックテストの結果を見ることが重要です。
アイネット証券等より長期かつ詳細なデータをこの記事で紹介しています。

★2014年以降の実際の取引利益(月・日データ)、最新スワップ

注意点等

★ループイフダン・トラリピの節税方法
★FXふるさと納税の限度額 &節税の裏技

★著書「マンガでわかるFXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ」好評発売中!
私、七瀬玲が書いた「マンガでわかる FXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ」が好評発売中です!
ループイフダンの基本的なことがよくまとまっており、ループイフダンの入門書として最適です。

★初心者必読のループイフダンFAQ(よくある質問)
★他の参考記事
★トラリピが人気だった理由

投資テクニック等

★ナンピンとループイフダン、トラリピ比較

★裁量トレードのテクニック【慢心したら取引禁止、勝ちパターンは負けパターンに変わる】
★裁量トレードのテクニック【フルレバの弱点、最適レバレッジ】
★裁量トレードのテクニック【0分のノイズ、終値から値動きを予想、レンジ幅を逆張りに】

★順張りトラリピ(逆指値トラリピ)まとめ

★勝率5割でも勝つ方法!常勝FXトレーダー今井雅人の投資法
裁量トレードでは取引数量を適当に決めてしまっている人が多いですが、プロはどのようにして決めているのかをこの記事で紹介します。
ループイフダンと並行して裁量トレードをする方も多いので役に立つと思います。
主にスイングトレードに関するトレードテクニックですので、ループイフダンのリスク管理とはやや趣向が異なりますが、色々応用が効くので知っておく価値は高いです。
 
★平常心を維持する4つの方法。リスク管理のテクニック
★指標トレードの注意点。トラリピではレートを変えるべし

★裁量トレードにお勧めの低スプレッドFX業者
★ループイフダンの含み損と確定損失の違い
★ループイフダンのバージョンアップまとめ 2016年9月

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8/27 ★ループイフダンBSを検証。メリット、デメリットを解説

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11/18 ★ループイフダンの最大ポジション数を変更する方法【損切りしない設定編】
11/13 ★雑誌掲載されました【SPA! 11月20日・27日合併特大号 [年収1000万円]の新しい稼ぎ方】
10/26 ★ループイフダンに6つの新通貨ペア追加【トルコリラ、メキシコペソなど】

4/8 ★バックテスト2004年以降【豪ドル/ドル】ループイフダンとトラリピの比較
3/25 ★バックテスト2004年以降【カナダドル円】ループイフダンとトラリピの比較
3/18 ★バックテスト2004年以降【NZドル円】ループイフダンとトラリピの比較
3/8 ★ループイフダンの目安資金。最大ポジション数ごと【カナダドル円】
3/7 ★ループイフダンの目安資金。最大ポジション数ごと【NZドル/円】
3/6 ★ループイフダンの目安資金。最大ポジション数ごと【豪ドル/ドル】

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12/12 ★FXふるさと納税の限度額 &節税の裏技
4/18 ★ループイフダンを一括決済・一括注文取消する方法
2/27 ★トラリピ・iサイクル注文の特許侵害訴訟を解説【トラリピ敗訴→控訴で一部差し止め】
2/14 ★ループイフダンの最大ポジション数を変更する方法【損切りする設定編】
4/10 ★ループイフダンで「くるくるワイド」する方法。くるくるワイドとは何か。
 (更新履歴:2014年11月24日投稿、最終更新:2020年10月8日) 

ループイフダンでは損切りアリと損切りナシのいずれかを選択できます。

そこで、ループイフダンやトラリピ等において、
①損切りしない戦略(損切りナシ。下図)と、
②含み損の多いポジションを損切りしつつループイフダンで買い直す戦略(ひとつのポジション含み損が一定の額になった時点で、そのポジションを損切りしつつ、同時にループイフダンで新たなポジションを買い直す戦略。以下、損切りアリ
 のどちらが有効かを検証します。
損切りなしループイフダン

損切りありループイフダン

また、損切りすると投資効率が悪くなる理由を紹介します。

まず簡単にまとめると以下の特徴があります。

●損切りナシの長所短所。
損切りしないため確定損失を出さずに利益が得られるというメリットがある反面、
最大ポジション数に達した後だと値幅の分だけ反発しても利益が得られない場合があるのがデメリットです。

●損切りアリの長所短所。
下落時にも最大ポジション数を増やすことなく、値幅分反発した時に利益を得られるというメリットがある反面、
当初の決済レートに戻った場合でも損切りの確定損失を取り戻せるとは限らないことや、損益が予測しにくいこと等がデメリットです。

どちらの戦略が有利かを各相場状況について検証します。

●上がり続けるだけの場合や、最大ポジション数の範囲内の場合。
どちらの場合も損切りが発生しないのでどちらの戦略でも同じ損益になります。

●下がり続けるだけの場合。
この場合はどちらも利益は発生せず、どちらも同じポジション数で下落していくことになるので損失額は同じです。
 
但し、損切りナシでは損失は全て含み損ですが、損切りアリでは含み損と確定損失になります。
含み損が確定損失になると年内利益の調整ができないので節税には不利です。(詳しくはこちら(ループイフダンの節税)を参照)

●V字型に反発した場合。
損切りナシの方が利益が大きくなります。
具体例で説明します。

簡単のため1万通貨、値幅1円の買システム、最大ポジション数はどちらも3とします。(損切りアリでは、最大ポジション数になった後に次のエントリーレートに到達したら、損切りしつつ新たにポジションを取るものとします。)

110→107110の場合。
検証107
損切りアリでは損切り3万、利確3万で損益0万。(上図。最大ポジション数3のためポジションは110,109,108の3つとなるが107で110のポジションを損切りしつつ新たにポジションをとる)
検証107ループイフダン
損切りナシでは損切り0万、利確2万で損益2万。(上図。最大ポジション数3のためポジションは110,109,108の3つとなり109と110で2回決済)
 
ですので、損切りナシの方が有利です。

110105110の場合。
下落幅が大きい場合を検証します。
検証105
損切りアリでは損切り9万、利確5万で損益-4万。(上図。最大ポジション数3のためポジションは110,109,108の3つとなるが107で110のポジションを損切りしつつ新たにポジションをとる。106,105でも同様に損切り。)
検証105ループイフダン検証ブログ
損切りナシでは損切り0万、利確2万で損益2万。(上図。最大ポジション数3のためポジションは110,109,108の3つとなり109と110で2回決済)
 
この場合も損切りナシの方が有利です。

このように損切りによる確定損失は一直線に上昇するような相場では取り戻せないためV字型に反発する相場では損切りナシの方が有利です。
 
この違いは1回の損切りの損失が3万なのに対し1回の利確の利益が1万なので一直線に上昇する場合では損失を取り戻せないために起こります。

また、より詳しく見れば、損切りアリでは利確(利食い)した直後のポジション数が最大ポジション数より小さくなるためとも言えます(利確時にはそのレートで既にポジションを持っているため新たにポジションを取らないことから、ポジション数が一つ小さくなる)。

●損切りナシの最大ポジション数に達したレート以下で反発を繰り返す場合。
この場合は損切りナシでは利益が得られず、損切りアリでは利益を得られる状況を繰り返すことになるので、通常はそのレート範囲での利確が多ければ損切りアリが有利になります。
検証105有利なパターン
先ほどの例(110→105→110の場合)で考えると利益差が6万なので、最大ポジション数になったレート(108円)を下回ったところ(105-107)を行き来して決済回数(利確)が6回を超えるなら損切りナシの方が利益が多いことになります。(105-107を動いている限り損切りは発生しません。105-106や106-107を行き来しても利確できます。)

上の例では110円まで戻ることを想定していますが、戻らない場合でも損切り1回につき損失3万なので3回利確すれば損失を取り戻せることになり、長く元のレートに戻らない場合等、相場状況によってはこちらが有利ということもあり得ます。

ですが、これは一見簡単そうで案外難しい値動きですので注意が必要です。
というのも、損切りは3円下落するだけで発生しますが、3回の利確には1円下落、1円上昇の2円分の動きを3回で合計6円分動く必要があり、そのような動きをするとは限らないし時間もかかります。

また、最悪なのが、最大ポジション数になったレート(上の例では108円)以下において、損切りした後に上昇したが損切り分の損失を取り戻せないパターンを繰り返し、損失が膨らむことです。
 
例えば、110から104まで損切りしつつ下落し、最大ポジション数になったレート(108円)以下の104円から108円の間を何度も往復する場合を考えます。
検証104
104円から108円に上がる時の利確回数は4回で4万の利益となりますが、再び下落すると108円のポジションが105円で損切りされ、107円のポジションが104円で損切りされるため合計2回で6万の損失が発生し、1往復すると損益は-2万となります。
ですので、このような動きを繰り返すと損失が膨らみます。

(これは往復する際に損切りが発生することにより生じる問題なので、最大ポジション数を大きくすることにより損切りの幅を大きくすればこうした問題が起きるリスクを減らせます。ただし、最大ポジション数が多いと1回の損切り額が大きくなりその損失をカバーするのも難しくなります。)

このような動きもあり得るため損益が予測しにくいのも損切りアリのデメリットです。

★まとめ。
  • 最大ポジション数の範囲内の値動きならどちらも同じ損益。
  • V字型では損切りナシが有利。
  • 最大ポジション数を超えて下落する場合は、損切りが少なく決済回数が多ければ損切りアリが有利(損切り分を決済回数でカバー)。すぐに最大ポジション数の範囲内に戻す場合は損切りナシが有利。
ループイフダンでは、そのレートより下落する可能性が低いと思うところで最大ポジション数を設定するのが普通なので、その予想が当たっていれば損切りナシが有利ですし、予想が外れてそれより下で長く動くようなら損切りアリが有利ということになります(ただし、値動きによっては不利にもなり得る)。

一時的に円高になっても長期で見れば円安が進むという相場観の場合はV字型のパターンに近い結果となることから損切りナシが適しています(損切りアリだと円安になっても損切り分の損失を取り戻せない可能性がある)。

結局は、相場予測・最大ポジション数設定次第ですが、下記の理由からも損切りナシの方が有利な場合が多いです。
 
両方の戦略を平行して行う等のリスク管理方法もあるのでご自身の好きなように色々試してみるとよいと思います。

●損切りすると投資効率が悪くなる理由。損切り分を取り戻すのが大変。
ループイフダンでは下落時に値幅毎にポジション数が増えるため損失が膨らみやすいです。

例えばドル円B15、1000通貨の場合、3円下落時の損失額は28500円です。
ドル円B15の平均利益は1日約1105円なので(バックテスト参照)、この損失を取り戻すには26日かかることになります。
 
下落幅が大きいと更に損失が膨らむため、損失を取り戻すのに必要な日数も多くなります。
そのため、損切り分を取り返しつつトレードを続けるより、なるべく損切りしない方がよいです。
ループイフダンやトラリピで損切りしてはいけない理由
 (更新履歴:2014年11月17日投稿、2018年3月5日更新)

ナンピンについて紹介したので、その応用として、勝率は高いが必ず破産する方法としても有名な「マーチンゲール」についても紹介します。
ループイフダンでは出来ない取引方法ですし、全くお薦め出来ませんが、思考実験としてはそれなりに面白いです。

●マーチンゲールFX
マーチンゲールは元々は丁半博打のように確立2分の1でお金が2倍になるゲームにおいて、「負け分+1」だけお金を出す方法です。
こうすると負けが続いても1回勝てば全ての負け分を取り戻しつつ利益が得られます。
 
例えば、それまでに5万負けたなら次に6万で勝負し、負け分を取り戻しつつ1万の利益を得るというものです。 

その代わり、負けが倍々に増えていくので(2のN乗)、負けが続いた時の損失が急激に膨らんでしまい、いつか必ず負けます。
そのため、思考実験としては面白いのですが、非現実的な投資法であり、必ず破産する方法として有名です。

これをFXに応用したものも有名で、上記同様に、一定値幅動いた時に「負け分+一定額」の利益となるようにポジション数や決済幅を調整します。
一度全部決済して損失分を次の1回の取引で取り戻すという方法もありますし、下記で紹介するように、ナンピンの要領で次々にポジション数を増やす方法もあります。

●等値幅マーチンゲールの一例。
シンプルな例だと、等値幅でナンピンしていき、一つ値幅が下がる度に総ポジション数を2倍にすることにより、値幅1つ分反発すれば全ポジションを決済し利益を得ることができます。
その代わり、下落した場合の損失が極めて大きいので、必ず破産します。
また、ポジション数が多いので証拠金も膨大な額になります。

例えば、1万ドル買い、1円下がったら2万ドル、2円で4万ドル、3円で8万ドル、4円で16万ドルとその都度ポジション数を2倍(2のN乗)に増やしていくと(含み損プラス1万ドル)、1円上昇するだけで全ての損失を帳消しにしつつ利益が得られます。(下表)
 
その代わり、下落時に急激にポジション数が増えるため、10円だと1024万ドル(含み損1023万円)、20円だと104億8576万ドル(含み損104億8575万円)ものポジション数(含み損)となり、すぐに破産します
マーチンゲールFXのポジション数

●値幅等を変えた例。
値幅や決済幅を広くしたりポジション数を非常に小さくする等の工夫をして総ポジション数を増やさないようにする方法もありますが、そうするとパフォーマンスが悪くなります。

一例を紹介しておくと、
  • 4円下がるまでは1円ごとにポジション数を2倍にするが、それ以降は2円刻みで所定のポジション数を増やし、2円上がったら決済する(値幅を変える場合。ポジション数もそれに合わせて計算)、
  • 4円下がるまでは1円ごとにポジション数を2倍にするが、それ以降は1円刻みに小さめの(2倍より小さな)ポジションを取りプラ転するまで上がったら決済する(決済幅を変える場合)、
といった方法です。

マーチンゲールをループイフダンや普通のナンピンと比べた場合、1円下がるごとに買うとすると、ループイフダンと同じ値幅(100pip)で決済できつつ全ポジションを決済できるので下落幅が小さく損失が許容できるうちは高いパフォーマンスとなりますが、下落幅が大きくなるとすぐに破綻するので、結局やる価値のある投資法ではありません

投資に必勝法はないので、どれも一長一短ですが、マーチンゲールはリスクが大き過ぎるのでやらない方がよいです。
なお、マーチンゲールにおいても両建ては愚策であり、お勧めしません。

単純だし、そんなに相場が下落しないだろうという安易な思い込みをしやすい初心者には魅力的に見えてしまうようですが、そういううさん臭い情報に騙されないよう注意して欲しいと思います。 

こんな不合理な投資法を行っているのは、リスク管理能力のない初心者や学習能力のない無能なトレーダー、儲かっているように見せかけようとしている詐欺師のような人(ブロガーにもこのタイプが多いので注意)だけです。
 
ナンピンは自分でリスク管理が出来る自信があるならループイフダンと並行してやる等してもよいと思いますが、難しいのであまりお薦めしません。
ループイフダンのようにあらかじめリスクが予測・設定できるものの方が投資手段として優れていると思います。

次回はループイフダンについての新ネタを紹介しようと思います。 

ナンピンは非常に有名な投資手法であり、ループイフダンやトラリピと比較されることも多いです。
今回はそれらを比較します。

「FXでは低レバ・ナンピン(低レバレッジ・ナンピン)が最強」とはFXが流行りだした頃から言われています。
為替はレンジ相場が多いことや、値動きの範囲が予想しやすいこと等から、低レバにしていればいつか反発して黒字決済できるためです。

ただし、ナンピンの応用であるループイフダンの方が有利な場合が多いです。 

★ナンピンとは。
ナンピンとは下落した場合に買い増すことで平均価格を下げる手法です。

各ポジションを買うレートや数量に制限はありません。
ある程度上昇した時(通常は総損益がプラスに転換した時)に全部決済することが多いです。

●ナンピンの長所。
  • 平均価格が下がっているので比較的小さい上昇幅でも全ポジションを決済しつつ利益を得られる。。
  • 全部決済するため長期塩漬けポジションが発生しにくい。
  • 買うレートや数量をその都度調整し相場観に応じた取引が出来る。

●ナンピンの短所。
  • その都度、買うレートや数量、決済レートを考える必要がある。
  • 自動化されていないので発注するのが面倒。
  • 決済レートが決まっていないため決済利益が安定しない。
  • リスク予測を誤って(調子に乗って)大きなポジションを取ってしまい大損する可能性がある(下落すると早く負けを取り戻したいと思い大幅に取引額を増やしてしまい、さらに下落して破産という自制心不足による負けパターンが多い)
  • 下がった場合に損失が膨らむ。
★ループイフダン、トラリピ(等幅等量ナンピン)
ループイフダンやトラリピはナンピン同様に下落した場合に買い増します。
ナンピンと違うのは買うレートや数量、決済レートが予め決まっていることです。
また、ポジションを一度に全部決済するのではなく、一定の値幅毎に決済します。(以下、単に「ループイフダン」と書きますがトラリピでも同様)

●ループイフダンの長所。
  • ナンピンより小さな上げ幅で一部のポジションを決済し利益が得られる(決済利益はナンピンより大きい)
  • その都度、買うレートや数量、決済レートを考える必要がない。
  • 自動化されているので発注が楽。
  • 決済レートが決まっているため決済利益が安定している。
  • 最大ポジション数を事前に決められるので、(調子に乗って)大きなポジションを取り大損することがない。
●ループイフダンの短所。
  • 一部のポジションしか決済しないので、その後もポジションが残る。
  • 下がった場合に損失が膨らむ。

★共通の短所。
下がった場合に損失が膨らむのは共通の短所です。

FXのようにレバレッジを掛けた取引でナンピンすると危険と言われることが多いですが、これはFX批判が盛んだった時期()に広がった安直な結論であり、やり方次第でリスクをコントロールできます。
 
確かに無計画にポジションを増やすとレバレッジが上がっていくので大きな損失を被るリスクもあるのですが、最大ポジション数をコントロールする等、きちんとレバレッジ管理をしていれば大きな損失を避けられます。

※FXが批判されていた理由。
FXが始まった当初はFXはハイリスクだというメディアのネガキャンが一斉に行われていました。
 
リスクを理解せずレバレッジ200倍の限界まで大きなポジションを取り大損したというような失敗例があったのは事実ですが、実際には当時はFX広告が少なかったため新聞等のメディアがFXに批判的な記事を乱発していたこと(株をメインに扱う証券会社(新聞等のスポンサー)等が顧客を取られることを恐れてネガキャンを繰り広げたこと)等が実情です。

その後、新聞等にFX広告が増えたり、証券会社等がFX業界に参入するようになり、こうした批判的な論調は消えました。

未だに当時のネガキャンを真に受けてFXは危険だという偏見を持っている人もいますが、自分でレバレッジ管理すればよいだけの話なのでFXが特にハイリスクという訳ではありません。

株のように投資した会社が倒産して株の価値がゼロ円になることもないですし、株よりボラティリティも低く値動きも予想しやすいので、やり方を間違わなければ株より低リスクです。(海外FX業者は例外で、お金を返さない等のトラブルが多いのでお薦めしません)

●ループイフダンとナンピンのどちらが有利か。
これらを踏まえどちらが有利なのかを考察します。

検証条件。
1円毎に1万ドル買い増し、利益1万円毎に利確。

比較しやすくするために、買うレートや数量はループイフダンと同じとし、決済条件だけ変えるものとします。

ドル円が下落し102,101,100円で買った場合(下図の青丸)、ループイフダンでは「101円」になった時(100pipの上昇)に100円のポジションを決済し(下図の赤丸)、1万円の利益(残りポジション2万ドル、含み損1万)となります。

一方、ナンピンでは平均価格101円、3万ドルのポジションとなっているため、「101.34円」の時(134pipの上昇。下図の赤丸)に利益が1万を超え、そこで全てのポジションを決済することになります。
ループイフダンとナンピン比較。トラリピ
その後、ループイフダンでは102円になった時にさらに決済され1万円の利益、含み損0になります。
 
ナンピンでは決済と同時に買う場合、102円になった時は101.34円で取ったポジションの含み益が7600円であり、トータル利益17600円となりループイフダン利益の2万円より少ないです。

このようにループイフダンはナンピンより小さい値動きで利益が得られるので、ナンピンより大きな決済利益が得られます。

ループイフダンは常に100pipで利確できますが、ナンピンは利確幅が常に100pip以上となるし、その幅がいくつになるかも値動き次第(ポジション数次第)なのでいつ決済されるかわかりにくいです。

101.34円まで上昇した後に下落する場合は、ナンピンでは101.34の一つしかポジションを持っていませんが、ループイフダンでは102、101のポジションを持っているためループイフダンの方が損失が膨らみやすくなります。

まとめると、
  • ループイフダンの方が常に決済利益は大きいが、
  • (ナンピンだと決済できる程度に)反発した後に下落すると含み損のポジションが残る分だけループイフダンはナンピンより損失が大きくなる場合がある
ということです。

また、いくつかの条件で15年分のバックテストをしたところ、ナンピンだと決済回数が大幅に少なくなる(10分の1程度)ことも確認しており、含み損を加味してもループイフダンの方が有利というのが結論です。

●ナンピンの応用例【レンジ上でのみナンピン】
高値のポジションを残したくない場合はナンピンの方が適していると考えることもでき、例えばループイフダンの想定レンジ上限を超えた場合は手動でナンピンするようにしてなるべく高値のポジションを残さないようにするといった戦略も可能です。(ただし決済までの時間も長くなるので損益上どちらが有利かは相場次第)

ポジション間隔を大きくするといった調整も出来るので、レンジ上抜け時など、高値警戒感があり急落リスクのあるイレギュラーな相場に対しては、一時的にナンピンに切り替えるのもアリかもしれません。

●両建てナンピン。
さらに、その買いナンピンのポジションが全部なくなるまでの間に限っては、両建ての要領で売りナンピンも追加(両建てナンピン)するとよい場合もあります。

売りポジションが膨らんで損するリスクもありますが、高値付近なのでリスクは小さめであり、高値予想に自信があるなら利益アップを狙うのも手です。
勿論、売りだけのナンピンにしてもよいです。

両建てナンピンも両建てループイフダンと同様のリスクがあるので下記記事も参考にして下さい

★★★ まとめ。
ナンピンはリスク管理が難しいことや、発注の手間が大きいこと、決済回数が大幅に少なくなること等から、ループイフダンの方が優れていると思います。
 
また、レンジ内で推移した後にレンジ上限で決済する(終了する)場合は、含み損のポジションがなく、それまでの決済利益も大きいのでループイフダンの方が利益が大きくなります。

ナンピンをする場合、低スプレッドのFX業者を使うのが手っ取り早く利益を増やす方法なので裁量トレードにお勧めの低スプレッドFX業者を使うのがよいと思います。
 (更新履歴:2015年9月22日投稿、2018年11月12日更新)

ループイフダンをする場合でも裁量トレードの知識はあった方がよいので、先日紹介した裁量トレードのテクニック【フルレバの弱点、最適レバレッジ】の続きを紹介します。

先日紹介した田畑さんの本を読んで解説を追加した方がよいと思ったことを順に書いており、今回はリスク管理や心理面についてです。
本などにはあまり書かれることのないマイナーなものですが重要です。
今回で本の続きは終わりとし、次回はループイフダンに関する記事を紹介します。 

ちなみに、私の本も好評発売中です。↓
【Amazon1位達成!】著書「マンガでわかるFXの新常識ループ・イフダンでらくらく稼ぐ」好評発売中!

●慢心したら取引禁止。
大きく買った時や勝ち続けているときは、自分は天才だと思い込んだり、FXは簡単だと思い上がってしまう経験は誰にでもあります(特に初心者に多い)。

ですが、相場をナメると必ず痛い目を見るので、FXは簡単だと思ったり、勝ったことを自慢する等、慢心するようになったら厳しく反省すべきです。
個人的にはしばらく(最低でも数日以上)投資を禁止する等、厳しく心の切り替えをすべきだと思います。
一度頭についた慢心はそう簡単に取れるものではありません。

こういうルールを徹底できるか否かが、勝ち続けるか否かの差だと思います。
 
勝つテクニックをたくさん知っていても慢心する人は必ず破滅します。
(よくあるパターンは、調子に乗ってレバレッジを上げて一気に財産を吹き飛ばすこと、負けたらレバレッジを下げるべきなのに負けを取り戻そうとして更にレバレッジを上げてさらに負ける等)

●勝ちパターンは負けパターンに変わる。自分で研究すべし。
初心者は自分の成功体験を一般化し、いつでも誰でもその方法で勝てる(勝ち続けられる)と思い込みやすいですが、実際はそんな簡単なものではありません。
 
本等で紹介される方法にも、そこに書かれていないコツがわからないと成功しないものが多いですし、その戦略が向いている相場や時期等があるので、いつでもその方法で勝てるというものではありません。(田畑さんの手法にも言えることです。)

勝ちパターンを見つけたと思っても、いつの間にか負けパターンに変わっていたということもよくあります。
ですので、単にそうした方法をマネする(繰り返す)ことに満足するのではなく、どういう風に使えばいいのか、どういう場合に使えるのか/使えないのか等を謙虚に研究し続けることが上達には絶対必要です。
 
(注意:特にボリンジャーバンド等、テクニカルだけで勝てると謳う手法は勝つ場面だけを誇張した詐欺だと断言できます。騙されないよう気をつけて下さい。 )

他にもトレードに関するテクニック・注意点等はありますが、また後日紹介しようと思います。
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